The Maw

 今日もMawちゃんとお散歩だお・・・道端のunkとか食べないか心配だお・・・
 公式


 値下げ期間に購入していたLIVEアーケードのThe Mawをクリアした。
 このゲームは一見すると3Dの正統派アクションゲームのように見えるが、実際は謎解き系アドベンチャーゲーム。ゲームオーバーの概念は無く、少々アクションに不慣れな人でもクリア可能なレベルの難易度に仕上がっている。
 プレイヤーキャラのFrankを操作するだけでなく、奇妙な軟体生物のMawを連れて、言うなれば犬の散歩のようにフィールドを動きまわり、Mawと共に謎を解き先へ進んでいく。
 Mawは道端にある生き物はだいたい食べる。とにかく食べる。外見がキショくても美味そうに食べる。食欲旺盛。さらにMawはカー●ィのごとく食べた生物の能力の一部を我が物とするとんでもない任●堂オマージュキャラでもある。この能力を駆使してステージを進んでいく感じ。
 正直気持ち悪い外見の生物が多いので、それをムシャムシャ生で食べる様を見せられるのはやや苦痛でした。


 また、先に同開発元の'Splosion Manをクリアしていただけにある程度純粋なアクションゲームを期待していましたが、そういう意味では若干期待外れな内容でした。
 チンタラした移動や、しつこい演出などにより、全体的にプレイが冗長になりがちなとこもいただけない。一ステージにかかる時間も30分とか40分とか、無駄に時間がかかってしまうのがいただけなかった。そのくせステージの内容ははっきり言えば薄い。厳しいことを言うようだが、洗練されていない。
 これほど冗長になるのであればアクションゲームとしての体裁をもつべきではなかった。


 がしかしまさしく犬の散歩ゲームとでも言うようなアイデアや、それを駆使したゲーム内容はなかなかに新鮮だった。言語が全く使われていないところなど今どきのゲームが見習うべき点もあった。
 キャラクターも基本的に気持ち悪い生物ばかりだが、主人公のFrankとMawはなかなか可愛らしかった。


 俺はMawちゃんMawちゃんと呼んでは可愛がっていたが、食べまくって体長が大きくなってくると移動速度が遅くなったり、道端のよくわからん生物で遊んでなかなか動いてくれなかったり、呼んでも来なかったり、といったことが原因で冗長さに拍車がかかるシーンも多くあり、このバカ犬ならぬバカMawと罵ることもあった。
 が、それでも健気についてきてくれるのが可愛い。やっぱり可愛いよMawちゃん。
 昔、犬を飼っていたことがあるのでよくわかるんだけど、どれだけ犬が言う事を聞かなくても、どれだけ犬がバカでも、どれだけブサイクでも、どれだけこのバカ犬と罵っても、まあ可愛いもんなんだこれが。


 ストーリーが進むにつれどんどん大きくなり声も野太くなるMawちゃんだけども、いつの間にか俺の家族になっていたのであった。
 個人的にそこまで好きなゲームでもないが、確かに感じるこの「犬の散歩」感。憎たらしさと愛らしさの混じった感覚がまた再び味わうことができ、少し優しい気持ちになれたのであった。