機動戦士ガンダムAGE

 何から話したものか。
 今時ロボットアニメなんてそう見られなくなったので常に応援するつもりで見ていましたが、どうしようもなく、どうしようもなく、つまらなかったです。
 光る部分が無いわけでもありませんでしたが、それをことごとく脚本が台無しにしてきました。どこがどう悪いとかじゃなくて、いい素材を活かすことを無視し、いわゆるガンダムっぽい展開を無理矢理詰め込んでいただけ、というのが全編通しての印象です。
 と、脚本に文句が集中してしまいがちなアニメですが、別に演出が良かったというわけでもなく。戦闘なんて序盤は棒立ちだらけで酷かった。
 個人的に耐えられなかったのは重力表現で、宇宙船内で突然無重力状態になったり、突然地に足がついたりと個人レベルで自由自在。そういう技術がある、みたいな描写ってあったっけ?
 他にもMSが上に乗っても崩れないビルとか、機体の中心から爆発したように見えたのに何故か胴体が健在だったりとか、突っ込みどころなんて挙げ始めればキリがないです。
 イワークさんの集中線ばかりネタにされますが、あんなの可愛いもの。


 ガンダムは結構かっこよくて、個人的にはダークハウンドが大好きです。普通にプラモが欲しいレベル。
 が、敵となるヴェイガンのMSがダサい…いや、数体ならありだと思うのですが、あの造形を軸に量産されまくりで、ひどく萎えました。
 カッコいい敵機体が無かったのは残念だったなあ。
 あんまプラモ売る気ないのか、あるいは最近の子供達にはああいうのが受けるのか、どっちなんすかね。


 キャラクターには全く感情移入できなかったです。愛着もてたのはアセムとゼハートぐらいかな。
 ここまでキャラクターの名前を覚えられなかったアニメは初めてで、最終章の仲間の名前なんて半分も記憶していません。
 記憶しなくても余裕なのは、基本アスノ家とゼハートとイゼルカントで話が回っていたせいだと思いますが、それにしても49話かけてこうも印象が薄いものか。


 もはや「クソすぎることが個性」になってしまったガンダムAGEですが、本当にコンセプトだけは素晴らしく、これを活かせなかったのは残念です。終わってみれば100年かかった意味がわかりません。
 といいつつも一応の結末はきちんと描いていたので、劇場版に投げなかっただけマシではありました。世代と価値観の異なる三人、という主人公の対比は好きです。
 しかし、50話近くかけておきながら、ガンダムシリーズのモノマネに過ぎない様な拙い展開に終始してしまったところには吐き気を催すところで、もうレベルファイブには二度とガンダムには関わってほしくないなと思いました
 社長にはいいお薬になったかな(ニッコリ


 グッバイAGE。
 富野にこのアニメを見せたらなんと発言するのか凄く気になります。