飽きっぽいプレイスタイル

 自分は非常に飽きっぽい性格をしています。
 とにかく熱しやすく冷めやすく、昨日まで熱中して遊んでいたゲームに突然冷めて、数ヶ月、あるいは数年放置することがあります。
 その後、また再開し、何年か年をまたいでクリアー、なんてゲームタイトルが数えきれないほどあります。
 飽きっぽいというかマイペースというやつで、B型の典型みたいなものです。典型的すぎて大当たりすぎて血液型占いとか超信頼してます。それはそれとして。


 自覚していたものの昔からこの性格を恥じていましたが、最近ようやく「こういう遊び方もありだな」と思えるようになりました。
 あまり共感されたことのないことなので、具体例として今日5ヶ月ぶりぐらいに再開したアサシンクリードIIを挙げます。


 状況
 ⇒9月未明にクリアしたアサシンクリードが面白く、熱気冷めやらぬそのままの勢いでアサシンクリードIIを開始。5日ほど熱中した後、突然プレイしなくなり、5ヶ月が経過。本日なんとなく再開する。再開時はシークエンス10の途中。
 なんで5ヶ月放置したのか?
 ⇒理由なんて覚えてないです。あったとしても多分、「なんとなく」です。少なくとも、放置する直前まで最高に楽しんでいたし、特にキリのいい中断地点というわけでもなかった。新作ラッシュと時期が重なっているとはいえ、特別その時期に買ったゲームで印象に残ったものもない。取って代わるものが無いのだから、きっとなんとなくです。
 そんなに放置して操作とか物語とか覚えているのか?
 ⇒特に反復して操作したことや、印象的な出来事以外覚えてないです。戦闘のチュートリアルとかちょっとだけやり直したのでやや手間がかかっています。


 こんな感じで放置と再開を繰り返したゲームが、もう数十という数では収まらないほどに増えてきました。傍から見るとこういう遊び方はモヤモヤすることでしょう、実際余計に時間がかかったりするので損をしているようにも見えます。
 それでもなぜ途中でゲームを投げ出すのか。自分でも長らく謎でしたがようやくわかりました。
 失ったものを埋め合わせて行くのが気持ちいいんですな。


 操作方法やテクニック。あるいは登場人物。あるいはストーリー。再開した時に全て覚えているわけがないです。喪失してます。まして途中から再開とか、どう考えても置いてけぼりです。
 でも、プレイしていくとじわじわと思い出します。その過程が気持ちいい。
 こうやって失ったものを取り戻していく作業ってのは、昔ハマったゲームをやり直す場合とよく似ているかもしれませんが、決定的に違うのは途中から始めることです。チュートリアルが初めの方にしか用意されていないゲームだと致命的ですらあります。でも、そういう状況から取り戻すのもまた面白いんです。
 価値観がリセットされているのもいいものです。昔、ゼノサーガエピソード2を二年ほど放置し、途中から再開したことがありましたが、やめる直前だと良い印象を持っていなかったものの、再開したあとはなかなかにハマりましたし、未だに結構好きなタイトルです。ちょっと時期をずらしてみるだけでも全然印象が変わるし、新しい発見があります。
 無意識のうちにそういう楽しさを求めていたのだと、最近気付きました。


 あと、単純に疲れるんですよね、真面目にゲームを追うのって。
 イノベーションだ次世代だなんだって、流行り廃りを一生懸命追いかけてってのは結構疲れる。
 クリアまで遊ばなきゃ、って義務みたいに感じるのも疲れる。
 趣味でそんな疲れるようなことはしたくない。マイペースで遊んでいる結果そのものなんですね。


 消費する者の態度として、こういうやり方も許容されてもいいんじゃないかなと。思った次第で。
 昔からこの性格は相当に馬鹿にされてきたし、特に共感されたこともありませんでした。
 自分でも嫌な性格だなと自己嫌悪してきましたが、いや、真面目に向き合ってみると、そんなに悪くないんじゃないでしょうか。むしろ良い生き方だなと自分を褒めたくなりました。
 自分以外にももし同じような人がいても、恥じることはないよ、と言ってやりたいですね。
 ゲーム以外でも同じように消費してきましたが、もっとこんな感じで自由に楽しく生きていこうと思います。という決意表明で一つ落ちということで。