ストライクウィッチーズ 劇場版 還りたい空
ストライクウィッチーズ 劇場版 還りたい空 (角川スニーカー文庫)
- 作者: 南房秀久,島田フミカネ,作:島田フミカネ&ProjektKagonish
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/03/31
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 29回
- この商品を含むブログ (18件) を見る
いやぁ、素晴らしい補完小説でしたね。
冒頭の擬音まみれな戦闘シーンに戸惑いを覚えるも、これさえ除けばとてもノれる。アニメ劇中で語られなかったシーンが詳細に描かれており、かつ劇場版のおさらいには十分な内容。
アニメ以上に静夏ちゃんが主人公としてキャラ立ちしていて、小説という形態だけあって静夏ちゃんが芳佳ちゃんに幻滅していく過程が丁寧に描かれていた。もっというとそこがこの小説版の根幹だった。もともとの劇場版でもその辺の描写は十分ではあったものの、こちらの小説はそこからさらに細かい隙間をきっちり埋めている。きちんとテーマを掘り下げているところが好印象。
劇場版でカットされたであろう追加シーンは体感で全体の2〜3割ぐらいあったので、劇場版を見た人も問題なく楽しめる。
見どころは静夏ちゃんの貴重な調理シーンだろう。あのまずい味噌スープにあんな味付けがされていたとは…ここだけでも劇場版視聴済み層必見の内容と言える。ランボー化した芳佳ちゃんの逞しくも繊細な心境もなかなか。まあ基本的に全てがよい。
そういえば、今思えばスト魔女劇場版はお風呂シーンが無かったね。全然気にならなかったけど、小説版にはしっかりあるのでそこが残念だった人は安心してほしい。
そしてやはりこの小説版でも終盤は涙が溢れて止まらなかった。
一体同じ話で何度泣いたかわからんが、こういう話が好きなんだからしょうがない。
やはりストライクウィッチーズとは縁を切ることはできない。麻薬みたいなものですね。
それはともかく、静夏ちゃんって松山の人だったんですね(劇場版で語られたのかもしれないがすっかり頭から抜け落ちてた)。
カバンに入れた一六タルト、この時代からあったのか?と思って調べたら創業130周年とは。いやはやおめでとうございます。
次は静夏ちゃんに母恵夢をもたせよう、と思ったらこっちは戦後生まれだった。残念。
個人的にはお茶菓子として好きですが松山旅行者はおみやげに母恵夢を買うのは控えましょう。