ゲーム・レジスタンス2
- 作者: 原田勝彦,ゲームサイド編集部
- 出版社/メーカー: マイクロマガジン社
- 発売日: 2014/08/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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原田勝彦氏の遺稿集第2巻。今回もKindle版と製本版を購入しました。そして読み終えました。
1巻以上に原田さんらしいというかなんというか、悲しさのあふれる感じがとてもいいです。
何を語っても常に悲しさが隣にある感じ。愛するがゆえに悲しみ、怒る、色濃く感情を投影した文章という感じだ。
そしてより悲しいことに、悲しみを強く伴う文章ほど面白く見えてしまう。
ディストピアなんて悲しさの塊じゃないですか…でも、好き!
各所で評判のスーパーファミコンVSメガドライブの記事は文句なしに面白い。しかし記事からは悲しみがあふれるばかりだ。
別にスーパーファミコンと争いたいわけではない、しかし、認めてほしいという思いが強く伝わってきました。1巻の終わりの対談で「敵を作るネタだから本心ではやりたくなかった」と言っていましたが、なるほどという感じ。
ハード論争って今も昔も変わらなくて、本当は争いたいわけじゃないんすよね。嫌われるわけだし。ただ認めてほしいから熱がこもって、でもわかってくれないから攻撃的になって、誰かを傷つけて、相手はやさぐれて、衝動的に反論して、別の誰かを傷つけて、今度はその人がやさぐれて…
どこからか「虚しいとは思わないか?お前たち」というメッセージが聞こえてきます。
果てしない熱意と悲しみを感じる、しかし、それゆえに面白い記事だったなあ…だから人はまた争ってしまうのだ…
あと、個人的にはリッジレーサー特集が凄く良いと感じました。というか、これだけレースゲームに対して真摯に向き合うゲームライターって日本だとほぼ皆無なんじゃないですかね。他にいるんなら教えて欲しいです。本買うんで。いや、最近Forza Horizon2の雑誌での扱いについて思うところあってね…
スーパースターソルジャーの記事で2分間モードを絶賛していたのも印象的でした。ああ!Geometry Wars!みたいな感想です。
そういえば、氏のブログで語られたGeometry Wars: Retro Evolved2評がめちゃくちゃ好きだったんですけど、あれはやっぱり二度と見れないんかなー…(プライベートモードなので読めない)
本人的には見られたくないんだろうけど、本当に好きな文章だったので…
ともあれ、2巻も素晴らしかったです。
俺は原田氏のようにゲームに人生をかけていない。でも、この人の文章を読んでいるととても心が安らぐんだ。