積みゲーマーは、罪ゲーマー

積みゲーマーと呼ばれる人種がいる。
とりあえず手っ取り早い例を挙げると俺のことだ。

難易度の高低、自由時間の有無に関わらず、一本のゲームをクリアする前に新しいゲームを買う種族。たとえ新たに購入せずとも所持しているゲームの多くを放置している種族。それが彼ら積みゲーマーだ。
未クリア、もしくは未プレイのゲームを多く所持し、またそれらが文字通り塔のように積み重なっている状態を常に維持していればもう立派な積みゲーマーだ。自分は、そう理解している。

冗談抜きで塔になるのだから笑えない。
しかし塔にすると何か抜群の安定感がある。積みゲー達の結束の成果かもしれない。

今日は罪深き積みゲーマー達の生態について探ってみる。

1.ゲームは一本一時間
積みゲーマーは、触りたい。
彼らは、「ゲームをクリアすること」に「数時間遊んだ」以上の価値がそれほど見出せない。操作感、UIの触り心地、ゲーム独自の個性、シナリオのノリ、等等、いくつかのキーポイントさえ見ることが出来たら満足してしまう。
クリアすることよりも触れることに重点を置いている、というより、それ以上の欲求が無い人間は多い。酷いときは買った時点で突然熱意が無くなり、開封すらせず積みゲーとしてしまうこともあるようだ。実際にプレイするよりも物理的に触れる方が有難みを感じるのだろうな。
一本一時間どころの騒ぎではないが、私は彼らの気持ちが痛いほど分かる。しかし製作者からしたら腹の立つことだろう。
イッツ、罪ゲーマー。

2.未知のゲームソフトに目が無い
積みゲーマーは、積めるだけ積みたい。
彼らはゲーム情報に関心がある。定期的に発売スケジュールをチェックし、「なんとなく良さげ」と感じたゲームは個人的購入リストに即追加する。中古新品新作旧作問わず、彼らが「良い!」と感じたものは閾値こそ異なれど、どんどんリストに追加されていく。
欲しいゲーム>>>>>持っているゲーム
イッツ、罪ゲーマー。

3.「さーて、帰ったらゲームやるか!」が口癖
積みゲーマーは、寂しがりや。
収集癖があるだけの人間と積みゲーマーとの決定的な違いはこれである。
あくまでも彼らはゲームを遊びたいという欲求のもとにゲームを購入している。クリアまで行くか行かないかは人それぞれだろうが、新旧問わずゲームを遊ばなくなったとき、彼らは積みゲーマーの称号さえ剥奪される。
もちろん純粋なゲーマーでもこういった口癖をもつ人はいるだろう。が、決定的に重みが違う。
積みゲーマーのそれは、覚悟の表れである。
「さすがにそろそろ積みゲー消化しないとまずいだろ」という罪の意識が自然と彼らの口を開け、ところ構わずその言葉を囁かせる。
彼らは積みゲーマーと言われてもなんてことはないが、コレクターにだけはなりたくないのである。
イッツ、罪ゲーマー。

4.久々に遊んだけど意外と内容覚えている
積みゲーマーは、記憶力勝負。
3年ぶりに再開したRPGだけど意外と操作方法やシステムも覚えてるし、ストーリーやキャラの設定も薄っすらながらわかる。こんなことは無いだろうか。これは多くの人に当てはまると思うのだが。
「ぜってー覚えてねーよこのゲームのストーリーなんてぎゃはははは」とか言いながら始めてみると、あら不思議。楽しくもなんとも無かったはずのゲームなのに、スルスルと記憶が拾われていく。
数多のゲームを放置しながらも隙あらば並行プレイを試みていた過去の生き様の証なのだろうか。こうしてチマチマ彼らはゲームを消化していく。
しかし進行中のサブイベントの内容は完全に記憶から消えてしまっていることが多い。技術的にも当然劣化している。
100%ゲームを楽しむことが目的なら、積みゲーマーのスタイルはあまり良いものではないな。
イッツ、罪ゲーマー。

5.私、一本のゲームに縛られるの、嫌なの
積みゲーマーは、浮気性なの。
面白いとか面白くないとか、難易度が高いとか低いとか、そういうことは彼らにとって問題ではない。
手元に一本しかプレイ中のゲームが無くて、かつゲーム屋に行ってゲームを買い漁る気力も無くて、さぁー今こそ手元のソフトをクリアするとき!って状態でも、彼らは浮気する心を忘れない。
クリア済みのゲームを引っ張り出し、それを積みゲー認定し、また並行プレイに走る。
イッツ、罪ゲーマー。

6.どのゲームもクリアする気はある
積みゲーマーは、崩したい。
積みゲー崩しは明日から。
「明日っていつさ?」「あ・・・明日さ」
死ぬ直前に積みゲー本数がゼロになっていれば良いなと思うことがある。
イッツ、罪ゲーマー。

7.メモリーカード記憶媒体をいくつか買い揃える
積みゲーマーは、メモカ大好き。
クリアする気だけは一人前にあるので、プレイ途中のゲームのデータを消さない。
ソフトは増えていくので、必然、新しくメモリーカード記憶メディアを買い揃えるなどして今後に備えるようにしている。
クリア済みのデータは結構あっさり消す。
イッツ、罪ゲーマー。





パッと浮かんだ七項目を見て、まとめ。
これ単なる俺の自己紹介じゃん。


積みゲーマーと自称しつつも、多くの人はそれぞれ独自のポリシーみたいなのがあって、意外とこういうカテゴリ分けは出来ないんですよね実は。それっぽく書いてますが。

実のところは積みゲーマー的自己紹介がしたかっただけではないかと思います。
最初は結構真面目に考察してたんですがね。
いろいろな人を標本として見ているうちに、あぁやっぱりみんな考え方は全然違うなあと、しみじみ思ったのでこういうオチに。

でも3は結構自信あったりします。
こういう感覚は皆持ってるんじゃないかなと。