侵略!イカ娘

 たいへん面白かった。いや素晴らしいアニメでした。


 ところどころ原作からの切り貼りが強引なシーンがあったりとか、突然寒気がするほどつまらない小ネタを繰り出してくるあたり、王道のようでなんともクセのあるアニメでしたが、とにかく勢いがあり、勢いで笑わせてくれました。
 キャラクターもそれぞれ個性的で、まあ悪く言えばどれもこれもとってつけたような個性ではあるものの、お話を面白く転がしていく上では皆が皆無くてはならないキャラクター達だったと思います。


 個人的なお気に入りとしては、まあイカ娘ちゃんは唯一無二の可愛さなので当然大好きで大好きすぎて養子に欲しいくらいですが、他だと研究所の3バカがいい味出してて好きでした。
 特にハリスのエセ外人的な喋り方が物凄くツボで、よく声マネをして遊びました(一人遊び)。
 あとは早苗のイカちゃんLOVEっぷりも、何かこう二次元に行きたくても行けない我々、あるいは二次元に行ったところで美少女には相手もされない我々を彷彿させるようで、実に悲劇なところが好きでした。また、そんな現状にもめげず強かに生き抜いていく早苗には共感を通り越して尊敬の念を抱かずにはおれません。


 まあ結局皆好きですね。
 唯一、初期は栄子が物凄くやな奴風味であれは原作からの改悪だったように思えますが、中盤くらいからテコ入れでもあったのか比較的まともな人間になっていて安心しました。外見や強引なゲーマー設定こそ残念ですが、幼女時代の栄子の映像は一見の価値ありです。全盛期は誰にでもあるものです。


 どうもこのアニメが始まるまでは「イカ娘はつまらないけど可愛い」みたいな共通認識があったようで、じゃあ原作はどんなもんじゃいと単行本を優秀な後輩から借りて見てみましたが、あれ、これもしかして原作の方が面白くね?
 ということで原作もオススメです。個人的には伝説とも言われる「はっはっは!」オチがお気に入りです。初見ではエピソードが終わったことが理解できずスタンド攻撃を食らったような気分になりました。新しいエンターテイメントの形だと思います。


 まとめになりますが、原作もアニメも、とても健全な内容で、ときに笑い、ときに泣き、ときにイカちゃん可愛い!超可愛い!ってなるので、もっともっと幅広い年齢層に普及していってほしいですね。