あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。

 BS組でしたが全話見ました。略称は「あの花」。


 誰しも、生きていく中で疎遠になってしまった友達の一人や二人、いるものだと思います。自分の場合は高校以前の友人とは完全に音信不通です。
 ちょっと趣味が変わったとか、学校が変わったとか、部活が違うとか、メールのやりとりめんどくせえとか(最大の理由)、些細な理由で連絡は途切れてしまいます。
 数ヶ月会わなかっただけで妙に話し辛くなることだってあります。コミュニケーションの不得意な人の人付き合いというのはそういうものです。幼馴染ってのはなかなか得がたきものだと常々思います。


 このアニメの登場人物(超平和バスターズのメンバー)は、小学生の頃は大の仲良しでした。にもかかわらず、超平和バスターズの一員「めんま」の死をきっかけに、超平和バスターズのメンバーはそれぞれ疎遠になります。
 一度疎遠になった関係を戻すことは難しく、淡々と日々は過ぎ、気付けば高校生。皆が皆、別の生き方を見つけはじめる中で、めんまが主人公「じんたん」の前に再び現れるところから物語は始まります。


 疎遠になった友人との会話内容とか、世間から離れていく引きこもりの憂鬱とか、なんかいろいろと胸に突き刺さるシーンが多かったです。普通はなんか話せば少しずつ親密な関係に戻っていくものですが、このアニメだと「めんま」の存在が凄くややこしくて、一筋縄では元通りの関係にならないことが見ていくとわかります。
 めんま関連は何を話してもネタバレになるのであまり積極的に話題にしづらいとこですが、全体的にすっきりとまとまった内容だったと思います。


 モヤモヤするところもありましたが最後まで見るとモヤモヤも晴れました。案外強引な展開が多いですが、そういうのに引っ張られやすい人(自分)なら最後まで完走できるはずです。
 自分みたいにコミュニケーションが不得意な人ならグサリと来るものがあるのではないかと思います。


 あぁ、幼馴染、俺の人生にはいなかったねぇ・・・


 それにしても「あなる」ってあだ名はもう少し自重できなかったのでしょうか。