シャドウラン
- 出版社/メーカー: 日本マイクロソフト
- 発売日: 2007/06/21
- メディア: Video Game
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ゴールドメンバーでない、あるいは期間を過ぎている場合は(たぶん)無料でないので注意。
このゲームを一言で表現するなら最高にバランスのいい対戦FPSだろう。
ゲームタイプは少なく、基本的には陣営の分かれた旗取りゲームだ。が、敵を殲滅しても勝利となるので結果的には殲滅戦になることも多い。ただ殺しあうだけのゲームタイプもある。
ゲームは6ラウンド先取で勝利となり、途中からでも自由に参加ができる。
何はともあれ、まずこの画像を見てほしい。
2キル6デスだ。凄惨たる結果だよ。
自慢じゃないが俺はFPSがド下手糞なのでキル数を稼ぐのは苦手だ。
しかし、キルレートが悪くても自チーム(RNA)が勝っているのがわかるだろう?
よくよく見ていくとスコアの大小とキルレートがそれほど強く関係していないこともわかるだろう。
スコアは味方への貢献度であり、キル数だけでは稼ぐことができない。また、スコアを稼いでいるだけだとアーティファクト(旗)を奪われてチームが負けてしまう場合がある*1。
この前提があるから、シャドウランは面白い。
そもそもシャドウランが凡百のFPSと異なるのは、なんでもありの世界観だろう。
元々TRPG発ということもあり、魔法が当たり前に存在している世界が舞台。あらゆる魔法を使うことができる。
味方を癒す魔法や、敵を攻撃する魔法だけでなく、テレポート等移動に使える魔法もある。テレポートは大ジャンプや壁抜けに使えてとても楽しい。
たとえば死んだあとでも…
身体さえ残っていれば「リザレクト」で蘇らせてくれるのだ。これがスコアになる。BFの援護兵のようなプレイスタイルはもちろん許容される。
しかしこのリザレクトによる復活も無制限ではない。一人復活させるたびに画面左下のエッセンスというゲージが占有される。魔法はこのエッセンス消費により使用するため、占有された分だけ魔法を使える回数が減ってしまうわけだ。
リザレクトに関して言うとブリードアウトも面白いシステムだがここでは割愛。
魔法だけでなく、テックと呼ばれる魔法とは別のガジェットも使用することができる。便利なものばかりだが装備せねば使用できず、装備する限り恒久的にエッセンスが占有される(種族による)。
たとえば、「エンハンスビジョン」という透視スコープは3つのエッセンスを占有するが、効果は抜群で、使用すれば敵の位置が丸わかりになる。これをうまく使えば奇襲ができるし、逆にうまく使われて奇襲に失敗することもある。
この駆け引きもまた面白い。
さらっと種族という言葉を使用したが、シャドウランの世界には複数の種族がいる。
テックが自由に使えるヒューマン、丈夫なトロール、貧弱だが自動回復するエルフ、エッセンスの最大値が高いドワーフ、という4つの種族。これをゲーム開始時に自由に選ぶことができる。ちなみにラウンド間での変更は不可。
このシャドウラン、たとえばGears of Warのローカストや、HALOのコヴナントやフラッドのように種族がそのまま陣営を表している、いわゆる種族同士の対立で戦争しているわけではないため、RNA/リネージという陣営を問わず自由に種族を選ぶことができる。
あくまでも思想で陣営が分かれているんだね。これもまたシャドウランの魅力の一つだろう。
パッケージ版の説明書を見れば雰囲気がわかると思います。
あの説明書は200円ぐらいの価値はありそうなもんで、目立たないものの実に良ローカライズな説明書です。
先述の魔法やテック、あるいは武器はラウンドごとに購入することが可能。
獲得スコアに応じて支払われる所持金を元に、強い武器、魔法(マジックと呼ぶ)、テックを自由に購入できる。
武器は死ぬと装備から外れてしまい、拾わないままラウンドが終わるとロストしてしまうが、魔法やテックは何度死んでも購入以降失うことがないので気軽に購入できる。
何が素晴らしいって、あくまでもその当該試合のみで獲得できる所持金を元に購入するところで、変なレベルアップだのアンロックだのといった通算プレイ時間長いやつだけが一方的に有利になるシステムが一切存在しないところだね。
長々と話したけどここが一番重要なんですね。
あの、例えば最近の?ミリタリ系の?FPS?どれとは言いませんけど?ていうかたくさんありますけど?レベルアップで?使える武器が増えて?初心者を?蹂躙できる?とか?
まあそういうの無いんですよこのゲーム。だから安心して遊べる。
さて、ざっと思うままに書くだけ書いてみたが、システムはかなり充実しており、ここで書ききれなかった情報は大量にある。
しかし全ての要素は「ゲームを面白くするため」に機能しているといっても過言ではなく、発売から6年経った今でも、無料配信される直前でさえ、愛好家はシャドウランをプレイし続けている。
それだけの価値があるゲームだ。
最初は「死体撃ちするなんて!」と思うこともあるかもしれない。
しかしあなたもそのうちわかるだろう、死体撃ちは必須スキルであり、リスクの高い行動であることが。
全ての要素がうまく機能し合った傑作FPS、シャドウランは期間限定で無料配信中です。
*1:とはいえ、通常はスコアの高いチームが勝つような仕組みになっている