きんいろモザイク

 この手の「特に目的ない日常系」アニメは某チャンネルでほとほと懲りたつもりだったが、ふと絵柄に惹かれ視聴。いやあ、見てよかった。面白かった。
 鬼畜こけしこと忍の言動にたまにイラつきつつも、それを個性的な周りがしっかりフォローする、いわゆるボケとツッコミの古典的かつシンプルなスタイルで乗りきれた感がある。
 原作未読だが4コマ漫画のアニメ化としてはなかなか秀逸なんじゃないだろうか。4コマ漫画のアニメ化はどうしても4コマ独特のテンポを再現しきれず、ちゃんと原作の面白さを伝えられない場合があるが、このアニメは全くそんなことが無かった。


 「特に目的ない」ところは懸念した通りで、最後まで普通の学生の日常をなぞった感じだったものの、一応は金髪外人というテーマがあってそこがアクセントにはなっていた。でもまあ結局はまったりレズアニメだったな。
 結局のところキャラクターの可愛らしさに支えられたアニメだったことは否定できない。
 テーマでもある金髪キャラ、カレンとアリスの可愛らしさは凄まじく、ほとんどこの二人の人気で持っていたアニメじゃないだろうか。ほかもまあ可愛らしいには可愛らしいものの、どこかで見たキャラクターって感じだしそれほど。
 ただ、そういう意味では忍のナチュラルな鬼畜さはこのアニメ独特のものがあった。最初は凄く苛ついていたけどいつの間にか癖になってるんだねこれ。終わってみれば良い個性になってたと思う。
 今にしてみるとキャラ配置のバランスがとてもほど良かった。特にカレン登場以降はこなれたのもあるのか安定感があった。カレンがいたから、忍もただの嫌な奴にならなかったところはあるんじゃないかな。
 どこまでも天真爛漫なカレンがいなかったらここまで楽しめなかったかもしれない。本当にカレンは良かった。東山奈央は素晴らしいね。