2014年のカープ話

　よく忘れられるが俺は広島出身の広島東洋カープファンなのだ。
　去年はあまり応援できなかったが今年は久々に真面目に応援してたぞ（球場は1度しか行かなかったが）。

　今年特筆すべきは打撃陣の好調だった。2年前を思うと嘘のように打線がつながる。ノムケンの代打起用もかなり的中する。
　菊池と丸の勝負強さは凄まじく、特に菊池はシーズン通して安定していた。守備よし、走塁よし、打撃もよしときて、チャンスにも強い、もはや次世代ミスター赤ヘル待ったなしという感じだ。トリプルスリーも夢ではないと思う。
　田中、小窪、松山、木村昇吾なんかも試合数こそ少ないもののいいところで打ってくれた。
　正捕手は前半戦こそ迷走したものの後半戦はアツこと會澤翼がほとんど正捕手の座をものにした。今年のアツは特に打撃が素晴らしく、元々の打てる捕手という評価がようやく一軍で見られた感じだ。
　そして極めつけはエルドレッドにロサリオといった助っ人外国人の活躍。特にエルドレッド。前半戦の絶好調が無ければ今年のAクラスはありえなかったろう。

　しかし、言い方を変えれば、エルドレッドの好不調にチームの勝敗が左右されたシーズンでもあった。
　まあ四番なので当然なんだが、それにしてもここまで影響を受けるとは思わなかった。エルドレッドが絶不調で二軍に落ちた後は誰を四番にするかでチームは迷走し、勝てるには勝てるんだがイマイチ波に乗り切れず、優勝も狙える圏内だったのに結果は3位。
　終盤エルドレッドが復調したのは朗報だったが、順位を上げたりクライマックスシリーズで勝つようなことにはつながらなかった。

　ならば投手、野球は投手。今年のリリーフ陣はここ数年では最高だったかもしれない。一岡、中田とリリーフエースを任せられる投手が誕生した。中崎や戸田もいい。永川も一時期不安だったけどだいぶ復調したんじゃないかな。そのうち抑えも復帰できるんじゃないかと思えてきた。これで今村が復調して江草や河内みたいなサウスポーが常時一軍で活躍できたら言うことないですね。
　と言ってはみても、終盤の失速は擁護しきれない。
　今季躍進した投手は多かったが、逆に言うとこれまで一年間通して活躍した経験のある投手が皆無だったともいえる。終盤はバテたり怪我で離脱したり。前半戦は安定していたが投壊が起きた。

　その投壊とエルドレッドの不調が重なり、優勝を逃した。クライマックスシリーズに敗退した。そんなシーズンだった。
　そこを支えるべきはエース前田健太であったり監督の力であったりするんだが、あの状態のチームを支えるのは容易ではなかったろうな。
　おそらく球場ではかなり野次られたことだろうが、俺はどうしようもない状態にあったと思う。弱いんだから、勝てるわけが無いんだな。
　弱いから無理をしないといけないし、無理をして勝てないんなら、そりゃもうどうしようもないよ。

　むしろ勝率5割以上でAクラスなんてよくやったよ。ほかがコケただけとも言えるけど。
　ペナントのラスト2試合とか、CSの無様な負け方はどうかと思うところだけど、選手コーチ監督はよくやったんじゃないかなと思う。
　だから、来年は「ちゃんと」補強しようね、オーナーくん（ニッコリ）。
　ヒースみたいなのが最初からいたら違うんだから。シーズン途中に慌てて補強するようなことはやめよう（そういやフィリップスなんてのもいたな…ということを今思い出した）。
　つうか外国人はどうしても外国人枠に縛られるんで、ほんといい加減FA補強したいっすね。

　まあ、選手達が経験積んでいけばそのうち優勝できそうな気もしますけどね。
　ただ、その考え方が万年Bクラスという悲劇を生んだわけでね。
　マエケンもいつまでいてくれるかわかんねえしさ。

　あとは来期の監督っすね。
　ノムケンは本当にお疲れ様という感じ。最初の2年くらいはどうしようもなかったけど、ファンの望んだいい監督になってくれましたよ。打順をコロコロ変えるのも、それぐらい試行錯誤しないとこの弱いチームでは勝てないってことでもあったと思う。たまにわけわからんことするけど、基本的には意図のわかる采配だったので良かった。
　横山もお疲れ様。横山といえばルーズショルダー、ルーズショルダーといえば横山というくらい広島ファンにはセットで語られるところあったけど2000年代の中継ぎ陣を支えてくれたのは横山梅津の2人だったと思う。
　そういえば梅津もそろそろやばいのかな…いや、来年こそ梅津はやってくれるはずだ！

　梅津の復活を信じて、今年のカープ振り返りを終わろう。