Classroom☆Crisis

 クラスルームのはずがめっちゃカンパニー的な話だった。
 A-TECという特殊な部署の存続をかけた駆け引きの数々がなかなかに面白く、なんとなくテレビドラマっぽい印象さえあるアニメだった。
 話のほとんどが会社上層部とナギサ、カイト、花子、ミズキ、イリスを中心にしていて、他の学生キャラがいざというとき役に立つ便利な天才専門家程度のポジションで一貫していたのがイマイチ。
 皆もう少し個を主張させてやっても良かったのではないかなと思う。そこがクラスルーム設定の希薄さにも繋がるわけだけど、なんつうか、もうちょっと学生っぽさ欲しかったよね。スペシャリストと学生は共存できないのだろうか。
 あとは必要というのはわかるんだが、深夜残業を是とする学生を大人が正しく諭せてやれないのは何らかのしっぺ返しがあってもよかった。
 例えば高校野球漫画で疲労困憊にも関わらず志願登板をした投手が勝利と引き換えに怪我等のしっぺ返しを食らうように、無茶を押し通した結果として何かを失うべきだったんじゃないかなあと思う。
 まあ結末である程度失ったものはあるにはあるんだが、そこに消失感が一切無かったのは個人的にイマイチだったところ。無茶を可能にすることには相応の代償が欲しいと考えております。
 でも面白かったすよ。終盤は特に楽しめた。
 小澤亜李はメインヒロインやらせると燦然と輝きますね。他が霞むほどに。