ゆるキャン△

 終わった…終わってしまった…
 いやはや素晴らしいアニメでした。頭頂からつま先まで余すこと無く素晴らしいアニメでした。
 この手の啓蒙アニメってキャラクター間の掛け合い多めにするため集団行動メインて感じですけど、しまりんの性質ゆえか全体通して単独行動の比率多めだったのがなんとなく新鮮でした。キャンプそのものの楽しさを啓蒙することは十分にできたのではないでしょうか。
 要所要所でスマートフォンを駆使していたのが印象的でした。ソロキャンプをしながらも、ソロ特有の孤独が緩和されていて、ハプニングや、巡った土地の美しさや食べ物の美味しさ、あるいは感動を共有しようとするその姿に、なんというか微笑ましさを感じました。
 そして5話のラストはあまりの素晴らしさに俺はただひたすら涙を流すのみでした。
 美しい…尊い


 あと、このアニメはところどころで富士山が出てくるのが良いですよね。
 富士山、良いよねえ。単純に画的に映えるというのもあるんだけど、やはり日本の自然を扱うなら富士山は外せないよなと、最近特に思うんですよ。
 俺も初めて近くで富士山を見たときは言葉で言い表せないほど感動しちゃって、何枚も写真を撮ったんですけど、でもね、後で何度写真を見直しても、どの写真を見ても、直で見たときの感動の半分も伝わってこないんですよ。写真見ても物足りないもんだから、あ〜また富士山見てえなってなって、クルマで山梨行ったり、静岡行ったり、箱根行ったりしてね。なんつうか、人を動かす衝動として十分な説得力があるんですよ富士山って。
 なんか、キャンプはしないんですけど、一人ドライブで毎週箱根に行ってた頃を思い出しました。


 話をアニメに戻して。
 いや〜本当に素晴らしいアニメだった。こんなに好きになれたアニメは久しぶりかもしれません。
 キャラクターの会話に挟まってくるジョークがなんというか小粋で、優しくて、一種の清涼剤とでもいうか、いやむしろこれは、良薬。薬剤。良識ある医師はゆるキャンの視聴を強く推奨することでしょう。
 優しく軽快で愉快な会話が俺を包み込みます。負の感情を吹き飛ばします。浄化。浄化されていく。生まれ変わったら…テントになってなでしこちゃんの寒さを和らげてあげたい…寝袋になりたいとかそんな破廉恥なことは言わない…謙虚に…俺はテント…
 キャラクターは全員好きでした。そういえば、妙に動物の犬がよく登場していた気がします。作者の趣味なんかな。犬も可愛かったです。犬山さんも可愛かったです。でも僕はなでしこちゃんとしまりんが一番好きです。
 しかし犬山さんとしまりんの絶妙な距離感が最高に好きでした。
 「尊い」を具現化したようなアニメでした。ごちそうさまでした。