Vita TV
PlayStation Vita TV (VTE-1000AB01)【メーカー生産終了】
- 出版社/メーカー: ソニー・コンピュータエンタテインメント
- 発売日: 2013/11/14
- メディア: Video Game
- この商品を含むブログ (26件) を見る
HDMI出力でテレビを使用してVITAゲーム(の一部タイトル)やDLゲーム(PSPゲーム含む)が遊べる。
基本的にVITAのもつほとんどの機能を使用することができ、タッチパネルなんかもやや強引に使用可能。
PSPのときも専用ケーブルを使用することで外部出力は可能でしたが、あれとは違ってフル画面に表示が可能です。
テレビ出力の効果
VITAはQHDという、HDじゃないHDよりもっと低い解像度が採用されているため、出力してみるとやや粗が目立つシーンがありましたが、この辺りはタイトルによっても違う様子。
自分が手元のタイトルで試した感じだと、ゴッドイーター2はなんとなく劣化が目立ったものの、パワプロ2013ではほとんどPS3タイトル同様の見た目でした。細かく比較すればまた違った結果が出てくるのでしょうが、感覚的にはそんな印象です。
PSPゲームについても、さすがにVITAゲームよりは粗は目立つし、バイリニアフィルタリングのオプションは無くなっていますが、思ったよりは見栄えがいい。ハードウェアレベルで何らかのフィルタがかけられてるんじゃないだろうか。
なんといっても、PSPのゲームがTV画面でフルサイズで遊べるというのはなかなかに感動的。
VITAはPS3とマルチのゲームが多いので、別にPS3版を買えばTV画面で遊ぶことは容易なんですが、PSPはPSPでしかできないゲームが多いからねえ…
(写真の解像度が低くて)すまんな。
写真だとわかりにくいですが、だいぶ違います。VITAはくっきり、PSPはボケボケ、ぐらいの差はあります。
キャプチャについて
さて、自分がVITA TVを購入する際に最も期待していた、かつ最も懸念していたのが、キャプチャボードを使用したHDキャプチャができるかどうか。
やってみたところ、キャプチャできませんでした。
どうも調べた感じだとPS3と同様にHDCPがかかっているらしい。このへんがねー、ソニーなんだよねー。WiiUはキャプチャできたんだけどねー。
キャプチャだけならまだしも、HDMI分配器さえ通してくれないので困った。これでは直接つなぐしかない。ウチのテレビ、HDMIポートが2つしかないので、こればっかりは不便でしかない。
HDCP無効にする機器、手を出さないつもりだったけどこうも不便ならこっちも相応の手段を行使せざるを得ないぞ。
絶妙な取り回しの良さ/悪さ
やはりなんといっても軽量、スマートな外観にはほれぼれするものがあり、AppleTVよりも一回り小さいです。
文字通りホコリをかぶっているAppleTVの強敵出現って感じですが、AppleTVはHDMI分配器を経由して出力できるので動画等を見る目的ではやはりAppleTV優勢か。
ただ、VITA TVもVITA TVで負けていないところはあって、例えばテレビの電源とVITA TVの電源状態が連動してる点はなかなかいい感じです。どういうものかというと、
- テレビ電源オフ、VITA TV電源オフの状態で「VITA TV電源オン」⇒テレビの電源がオンになる
- テレビ電源オン、VITA TV電源オンの状態で「テレビ電源オフ」⇒VITA TVがスタンバイ状態になる
なんて動作が手元のテレビでは確認できました。使用しているテレビによっては挙動が違うかも。なんかチャンネルというか入力切替までやってくれてましたが、どういう原理なのやら。
いずれにせよ考えて作られてるなと感心しました。
スタンバイ状態で運用する場合の取り回しは非常にいい感じで、コントローラからも電源オンにできます。
逆に、一度VITA TVの電源をオフにしてしまうと、コントローラからの電源オンができません。消費電力を取るか、利便性を取るか、って選択ですな。
セーブデータの共有は、VITAゲームの場合はPS Plusのオンラインストレージを使用しなければならなかったり、PSPゲームの場合はPS3やPCを経由する必要があったり、とても普通のユーザーのことを考えているとは思えない面倒くさい造り。VITA同士でのデータ共有ができたり、あるいはPSPソフトのセーブデータもオンラインストレージで保管できれば一貫性があっていいなと思えるんだが…
どうもこの辺り、日本の大企業らしいままならなさを感じる。美しくないんですよね設計が。
とはいえ、外で遊ぶときはVITA、家ではVITA TV、みたいな遊び方ができるのは非常に心強いです。
あとは地味ながら有線LANポートがあるのもいいすね。もちろん無線LANにも対応していますが、こういう選択ができるのも据え置きハードならではというか。
まとめ
微妙に使いにくい点を残しつつ、しかし妙とも言える取り回しの良さもあり、コンセプトである大画面表示は効果絶大と、長所も短所もあるハードではありますが、二台目のVITAとして運用する分には悪くありません。持っていると得したように感じるシーンも多いでしょう。特に、PSPゲームが大画面で遊べるのは大きい。
しかしこれを機にVITAデビュー!なんて考えてる人には全くおすすめできない。安いには安いですが、まだ対応タイトルも少なく、解像度が違う関係もあって無駄に粗を感じることもあります。
あと、ゲームとしての運用を考えない、和製AppleTVみたいな感覚で買おうって人にもおすすめできません。触ればわかりますが、AppleTVの方がAV機器としてちゃんと作りこまれてます。
お金に余裕がある人か、デジモノ好き向けのハードですね。
自分は機能自体はそこそこ気に入ってますが、キャプチャできないのでテンション下がってます。せめて分配器経由させてくれって感じ。